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投資用新築一戸建て工事中のチェックポイント② 基礎工事

投資用新築一戸建て工事中のチェックポイントを工程ごとにご紹介する本連載、最初からお読みになりたい方はこちらからどうぞ。

前回に引き続き、新築工事中の現場のチェックポイントをご紹介します。
第2回は基礎工事の根切りから捨てコンクリートまで、第三者の現場検査「新築工事チェック(建築途中検査)」を行うホームインスペクター(住宅診断士)が注意点を解説します!

基礎工事でのチェックポイント/根切り(ねぎり)

いよいよ基礎工事。

まずは、基礎の形に合わせて地面を掘る「根切り(ねぎり)」という作業。根切りは、重機を使っておこなうのが一般的です。根切りの幅は、基礎の幅より広くとります。

ここでは、根切りをおこなったところが平滑になっているかどうかがチェックポイント。凸凹になっていると、その上に作られる基礎の精度も低くなってしまいます。

寒い地域では地面が凍ってしまうため、地面が凍らない深さ「凍結深度(とうけつしんど)」まで、基礎の底を下げる必要があります。基礎の底を整地する根切りの深さも、凍結深度より深くします。

凍結深度は、地元の市役所にいくとわかります。寒い地域に家を建てる人は、自分の地域の凍結深度を調べ、根切りの深さがその深さよりも深くなっていることを確認しましょう。凍結深度よりも浅いところに基礎を作ると、寒い日に地面の中の水分が凍ってふくらみ、建物が浮き上がってしまう可能性があるのです。

基礎工事でのチェックポイント/地業(じぎょう)

根切りが終わると次は、地業(じぎょう)。
地業は、割栗石(わりぐりいし)という石を敷いていき、機械を使って締め固めます。機械を使って締め固めすることで、石が地面に沈みこむのを防ぎます。

割栗石の間に、すき間を埋めるための小さな砂利(目潰し砂利)を入れていきます。改めて、ここでも地面が平らになっているかどうかを確認。

地盤が良い場所では、割栗石を敷かないときもあります。現場にチェックに行って何もなかったら、施工業者に理由を聞いてみるとよいでしょう。

基礎工事でのチェックポイント/防湿シート

業者や建物の仕様によっては、割栗石の上に防湿シートというビニールシートを敷くことがあります。これは、地面からの湿気が建物に上がらないようにするためのもの。

住宅金融支援機構の仕様では、厚みが0.1mm以上のものを使うよう定められています。実際には0.1mmだと薄く、現場で破れやすいため、0.2mm厚のものが理想的。厚みが2倍になると水蒸気が通る量は半分になります。

防湿シートは、シート同士の継ぎ手の部分が15cm以上重なっているかを確認。継ぎ目が風で飛ばないようテープで留めてあるのがよいでしょう。

基礎工事でのチェックポイント/レベルコンクリート

割栗石の工事が終わると、その上にコンクリートを流すのが最近の主流です。

これは「レベルコンクリート」「捨てコンクリート」といわれるもので、基礎の底面を平らにしたり、基礎の位置を示す線をわかりやすくしたりすることで基礎の精度を上げるのが目的。レベルコンクリートは強度を求めているものではないため、通常、基礎に使われるコンクリートよりも強度の低いものが使われます。

レベルコンクリート・捨てコンクリートは、業者によっては施工しないこともありますが、本来、基礎の精度を上げるためには必要なもの。レベルコンクリート・捨てコンクリートの有無は、工事用図面の中の基礎配筋図、矩計図、仕様書などに記載されています。無用な心配を減らすためにも、レベルコンクリート・捨てコンクリートは施工してもらうようにしましょう。

特に問題が起きやすく、補修が難しい「基礎工事」。家づくりのスタートになりますので、安心して進めたいですね。第三者による工事中の現場検査サービスもぜひご検討ください。

次回は、社内検査や第三者機関が現場のチェックを行う際の項目にはほとんど入っているという重要な工程「配筋」について解説します。

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